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トルコ政府、中銀から借金?トルコ企業もドル買い開始でリラ安へ

しぐのるです。

連日米中の貿易交渉のニュースで持ち切りですが、米国は中国だけでなく、トルコに対してもディールを活発化させています。

今回、ロイターのWebサイトで下記のニュースが出ていたので、照会したいと思います。

米国、トルコにロシア製ミサイル防衛システム購入延期を要請=関係筋

記事によればアメリカはトルコがロシア製の迎撃ミサイルシステムS400の購入を延期する様に交渉中とのことです。

トルコはアメリカの最新鋭のステルス戦闘機F-35のプログラムにも参加しており、アメリカからしたら味方が仮想敵国の装備を買おうとしているという状態になっているため、阻止したい考えです。

一方トルコからしてみれば、アメリカは中東問題でイスラエル寄りの姿勢を取ることが多く、それはつまりトルコにとって面白くない方向に話が転がってしまう為、
アメリカに対してけん制する姿勢を強めています。

この様に、いつもの中東の面倒くさい問題を根底に、アメリカvsトルコの外交バトルが激しさを増しています。

しかし、相対する両国の経済状況は明確に差があります。
勿論悪いのはトルコ経済です。

トルコ経済は昨年のトルコリラの大暴落以降、安定して悪い状態が続いています。
諸悪の根源は高金利で、トルコの政策金利が24%もある為、これを背景にインフレが止まりません。

その為国民やトルコの企業はリラを打ってドル買いをし、リスクヘッジをしていますが、
こうなるとトルコリラ安になってしまい、石油を始め多くの輸入品の価格が高騰し、さらにインフレが進む悪循環に陥っています。

そんな経済が悪い中、アメリカと外交でケンカをしているため、アメリカによる経済制裁等がさらにトルコの経済を押し下げています。

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現政権は選挙結果を無視、野党が勝った市長選をやりなおす暴挙へ

現政権は選挙結果を無視、野党が勝った市長選をやりなおす暴挙へ

そんな政府に対し、国民は地方選挙でNOを突きつけました。
先日行われた市長選では首都イスタンブールやアンカラの市長選で野党候補が勝利を収めるも、現政権はその選挙を無効とし、やり直し選挙を開始しています。

民主主義国家のはずですが、民主主義を無視する姿勢に、為替はリラ売りで回答。
さらにトルコリラ安が進みました。

そしてリラ安を食い止める為に現政権が打った手は、焼石に水の様相を呈しています。

ますは通常のリラ買い介入。
これは全くといっていいほど効果が見受けられませんでした。
しかし、この介入により、トルコの外貨準備高は激減しています。

具体的には、
先週公表されたデータによると、トルコ中銀の外貨準備高は15日までの1週間で約30億ドル減少して737億8000万ドルとなり、その一方でトルコの個人が保有する外貨建ての預金およびファンドの総額は1057億4000万ドルと過去最高を更新した。(ロイター記事抜粋)

とのことで、トルコという国の通貨がかなり怪しい状態にあることが浮き彫りになっています。

自国の通貨に国民が見切りをつけている状況で通貨の信認は語れませんよね。

ですが、そんな怪しい通貨に熱い視線を送る国民が、われらが日本人です。
24%の高金利通貨ですから、もっていればスワップポイントと呼ばれる金利収入が発生します。

この金利を得ようと、日本の個人投資家はトルコリラを買い漁るわけですね。
高配当株は買わないのに。

昨年夏にトルコショックと呼ばれるトルコリラの大暴落がありました。
その時にこの高金利通貨に投資していた方々は、証拠金が不足しロスカットと相成り、
Twitter界隈ではトルコリラにロングしていた方々の阿鼻叫喚だらけになったのは、記憶に新しいところです。

当時と今のトルコを取り巻く環境を比較すると、同じか、より悪い状態といえます。
少なくとも外貨準備高はまだ去年の方が多かったはずです。

その為、トルコ政府は中銀からリラの借り入れを検討しているというニュースが出てきてしまいました。

中銀から通貨を借り入れるということは、中銀が通貨リラを発行するということです。

基本的に自国通貨の発行は自国通貨安を招きます。
つまり、通貨の借り入れは、通貨リラのさらなる下落を招くばかりか、その自慢の24%もの高金利を払い続けていかなければならなくなります。

トルコ経済はこのように混沌の様相を強めておりますが、政権を交代させようにも政府は民主主義を無視するありさまです。

それを知ってもなお、この国の通貨を買おうというのならば止めはしませんが、
米国の高配当株を購入した方がまず間違いなく幸せになれると思います。

ひゃなばい