しぐのるです。
米半導体大手クアルコムが、アップルと争っていた特許訴訟で和解をしたことで、
45~47憶ドルもの収益が上がる見込みだと1-3月期の決算発表で発表しました。
もちろん上記の収益は、今後発生するライセンス料とは別途の、云わば和解金という性質があり、これはクアルコムが自分よりも巨大なアップルという企業に対し、技術力で立ち向かい、勝利を掴み取った証ということになります。
但し、4-6月期の売上高については、上記の特別収益を除いた場合47~55憶ドルとなり
予想を下回る結果となりそうです。
そりゃあそうです。まだ5G対応のiPhoneが作られていないのですから。
これまでクアルコムはiPhoneや他のスマホのチップセットを供給するメーカーに技術特許を公開し、そのライセンス料を得ることで成長してきた企業ですから、そのスマホの売れ行きが5G待ちの買い控えで落ち込む現在、アナリスト予想を下回ったとしてもむしろ当然というものです。
5G対応チップセットを供給できるはクアルコムだけというアドバンテージ
スマホが売れなくて困るのはアップルだけではありません。サムスンもファーウェイも日本のSONYも、スマホベンダーはどこも困ります。
そしてその原因は、「もうそろそろ5Gが来るならそれまで機種変更は待っておこうかな、それか中古で繋いでおこう」といった新機種の買い控えであることは言うまでもありません。
つまり、スマホの出荷台数を回復させるには、5G対応スマホを出すしかない為、各社が5Gスマホに最大限注力することが考えられます。
しかし、現在世界一の中国ファーウェイはアメリカから締め出し政策をとられており、
クアルコムから5G対応チップセットの技術ライセンスを得ることが出来ません。
そして、もしファーウェイが自社開発した5Gチップセットが仮に完成し、量産されたとしても
それがクアルコムの特許を侵害していないとはいえないのです。
実際、これまでのクアルコムとアップルの訴訟合戦の中に、そういった特許侵害が含まれており、中国でクアルコム製チップセットを使ったiPhoneは特許侵害しているという判決もでています。
以上から、クアルコムは今後5Gブームに少なくともアメリカや日本市場ではチップセットを独占できる状態となることが考えられます。
5Gブームはスマホだけにとどまらず、さまざまなモノに搭載される予定がある事がわかっています。
今後クアルコムがどれだけ儲けることができるのか、期待したいと思います。
打診買いじゃなくて、もっと買っておけばよかったと思いながら。
ひゃなばい