しぐのるです。
私も保有しているクラフト・ハインツの決算発表が衝撃的でした。
まず赤字です。
売り上げが減ったというより、クラフトやオスカーマイヤーといった合併した時ののれん代の減損処理をしたことによって最終赤字に転落した格好です。不正会計もやらかしちゃってるみたいですね。
それにより配当も1株62.5セントから40セントに引き下げました。
株価は48$→34.95$に急落し、合併後の最安値となりました。
55.56$で昨年お試しといいつつ15株も仕込んでしまっていた私は割とがっかりしています。
恐らく-40%近いパフォーマンスとなっていることでしょう。あ~あ。
なんて、お試し買いした銘柄が暴落するのなんかGEで慣れてるし、「お試し」だからしゃーないと割り切っています。配当もGEと違って4%くらいあるし。
何故、クラフト・ハインツはこうなってしまったのか
ほんと、なんでこんな事になっちまったんでしょうか。
一言でいえば、それはブランド価値が落ちてしまったからに他なりません。
ハインツのケチャップよりも、ウォルマート等プライベートブランドのケチャップの方が安くて味も及第点になってしまったってことです。その結果、売れなくなってきたんですね。
そこに、クラフト・ハインツの経営者は自社のコストカットで対応しようとしました。
最初の内はうまくいっていたようですが、結局コストカットで賄いきれなくなった為、
ブランド価値が毀損していき、今回「クラフト」「オスカーマイヤー」の「のれん代」を
「もうこのブランドには今まであると思ってた価値がないから減損処理するね」と白状したという経緯です。
で、その白状が「それって今まで不正会計してたってことだよね?」と当局に疑われたということですね。まぁ実際そういうことなんでしょう。
さーて悪者は誰でしょうか。
経営者による無理なコストカットでブランド価値が毀損しちゃったのが諸悪の根源といわれればそうですが、コストカットをしないと生き残れない状態になってしまったのがそもそも悪いですね。
それはつまりその企業のワイドモート(深い堀)が無くなっていたという事です。
さてそんなクラフト・ハインツですが、今後どうするのかといえば、
今度はさらに一部ブランドを売り渡す施策を行う様です。
結局経営のスリム化志向のままの様ですね。
そりゃたしかに、クラフトのチーズとハインズのケチャップだけに削ぎ落せば
ブランド価値はあるでしょうが…。
それ以上の成長はできなくなっちゃうんじゃないかなぁ。
と考えるのは人口減少する日本の場合で、人口が増えるアメリカではそうでもないはずです。
が、先に書いた通り、プライベートブランドの台頭、消費者の健康志向から加工食品会社のクラフト・ハインツは今後も苦戦を余儀なくされそうです。
コストカットの弊害でダメになる会社といえばウェルズファーゴ【WFC】ですね。
無理なコストカットをした結果、従業員が不正に顧客のカードを作るとかいう不正に手を染めた。
今回のクラフト・ハインツも、無理なコストカットをした結果、無いブランド価値をある様に見せかけ、不正会計。
おやおや、バフェット先生の主力銘柄が最近おかしな事になりつつありますね。
次はアップルでしょうか、コカ・コーラでしょうか。
とはいえ、バフェット先生の化けの皮が剥げたとか、手腕がどうのとか言っちゃうのはどうかと思います。
今のバークシャーは株で儲けるよりも傘下企業の売り上げの方が大きいですし。
そういう意味では成功してるでしょう。
それに、今後クラフト・ハインツの加工食品が全く売れなくなる事も恐らくありません。
不正会計の判定がどうなるかくらいは見極める必要はありそうですが、
今焦って売る必要はないと思います。
買い時は…不正会計認定された場合は混乱収束が確認された時、不正会計認定ではなかった場合は、その時なんでしょうね。
今は買い時ではないと皆が思っています。
あれ?皆が恐怖する時が買い時なんですよね。
いやいや、それは経営がちゃんとしてる企業の話です。
コストカットのしすぎでブランド価値毀損しちゃってる企業には当てはまりません。
ひゃなばい